猫を飼いたいなと考えたとき、「雑種猫」の里親になるという選択肢はとても素敵です。
純血種に比べて雑種猫は個性豊かで、ユニークな魅力がたくさんあります。
それに、里親になることで命を救うというやりがいも感じられますよね。
今回は、雑種猫の里親になるための具体的なステップを、私の経験を交えながらわかりやすく解説します。
これを読めば、初めての方でも安心して猫との新しい生活を始められるはずです。

まず最初に考えたいのは「なぜ雑種猫を選ぶのか?」という点です。雑種猫は保護施設や譲渡会などでよく見かけます。
彼らは純血種と比べて特定の健康リスクが少なく、寿命が長いと言われることが多いです。
さらに、性格や外見が千差万別で、唯一無二の出会いが楽しめます。
雑種猫は“出会い”が魅力!
純血種のように決まった特徴がない分、実際に対面して相性がピタッとくる猫と巡り合うことが大切です。
個人的には、この「どんな子と出会えるんだろう?」というワクワク感が、雑種猫の魅力だと思っています。
それに、保護された猫たちは新しい家を探している状態ですから、里親になることでその命を救えるという感動もあります。
心が温かくなる経験を、ぜひ味わってほしいです。
里親になる意義
雑種猫の里親になることは、純粋に「命を救う」行動でもあります。
保護施設には、行き場を失った猫たちがたくさんいます。その多くは雑種猫です。
ペットショップでの購入ではなく、保護猫を迎えることで、1匹の命を救うだけでなく、新たな命を受け入れるスペースを作り出すことにもつながります。
「自分が助けた命と一緒に過ごす」という経験は、言葉で表し尽くせないほど尊いものです。
それに、雑種猫と暮らすことで「ありのままの猫らしさ」に触れることができるのも大きな魅力だと思います。

猫との出会いは運命的に感じるもの。
焦らず、自分にピッタリのパートナーを見つけてにゃ!

里親になりたいと思ったら、まず猫との出会いを探すことから始めます。
猫との出会い方にはいくつかの方法があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
1. 保護団体やシェルターを訪問する
保護団体やシェルターには、さまざまな事情で保護された猫がいます。
ウェブサイトやSNSで里親募集情報を確認し、見学の予約をして直接訪れる方法が一般的です。
- メリット:スタッフが猫の性格や健康状態を詳しく教えてくれる。
- デメリット:人気のある猫はすぐに里親が決まるため、タイミングが重要。
2. 譲渡会に参加する
譲渡会は、地域ごとに定期的に開催されています。ここでは、多くの猫と直接触れ合い、自分に合う猫を見つけるチャンスがあります。
- メリット:実際に猫と対面できるので、相性を確かめやすい。
- デメリット:会場が混雑している場合、じっくり選ぶ時間が限られることも。
3. インターネットを活用する
最近では、保護猫の情報を集めたマッチングサイトも充実しています。
気になる猫の写真や情報を見て、問い合わせることができます。
- メリット:自宅でじっくり探せる。
- デメリット:写真や説明だけでは、実際の猫の性格がわかりにくい。

どの方法を選んでも、猫との相性は大切!
初対面で「この子だ!」と思える出会いが理想的ね

猫を迎えるには、準備が欠かせません。以下のポイントを確認しておくことで、
猫との生活をスムーズに始められます。
猫を迎える生活環境の準備
猫にとって安全で快適な環境を整えることは、ストレスを軽減し、スムーズに新生活を始めるために不可欠です。
✅脱走防止対策
猫は好奇心旺盛な動物で、わずかな隙間でも外に出てしまうことがあります。以下の対策が必要です。
- 窓やベランダに網や柵を設置する。
- 玄関ドアにはドアストッパーを付ける。
- 出入り口付近に猫が近寄らないよう、フェンスや柵を置く。
✅快適な居場所の確保
猫は警戒心が強い動物なので、慣れるまで隠れる場所が必要です。
段ボール箱やキャットハウスを設置し、静かに過ごせる場所を用意しましょう。さらに、以下のアイテムも検討してください。
- キャットタワー:上下運動ができ、猫のストレス発散に役立つ。
- トイレ:猫が安心して用を足せる清潔なスペースを確保。
- 爪とぎ:家具の破損を防ぐためにも必須。
経済的な準備と長期的な視点
猫を迎える際には、初期費用だけでなく継続的な維持費も発生します。それを負担できるだけの経済的な余裕があるかを確認しましょう。
✅初期費用
- 猫用品(キャットフード、トイレ、爪とぎ、キャリーケースなど):10,000~30,000円程度。
- 健康診断や予防接種費用:5,000~20,000円程度。
✅維持費
- 毎月のフード代:3,000~6,000円。
- トイレ用品:1,000~2,000円。
- 定期的な健康診断費用や病気の治療費:年10,000~30,000円以上かかることも。
猫の平均寿命は15~20年と長いため、ライフイベント(引っ越し、結婚、出産など)や経済状況の変化にも対応できるかを考慮しておく必要があります。
家族や住環境の確認
猫は家族全員でお世話をする存在です。家庭内の全員が猫を迎えることに賛成しているか確認しましょう。
✅家族全員の同意
- 猫アレルギーがある家族がいないかを確認する。
- 猫の世話分担について話し合っておく。
- 小さな子どもには、猫との接し方を事前に教える。
✅住環境の制約
- 賃貸住宅の場合は、ペットの飼育が許可されているかを契約書で確認。
- ペット飼育が可能な場合でも、規約によっては頭数制限があることも。
時間的な余裕を考える
猫との生活には、日々のお世話やスキンシップ、しつけの時間が必要です。
忙しすぎる生活を送っている場合、猫が寂しい思いをする可能性があります。
✅猫の世話に必要な時間
- 朝晩のフードと水の補充:10分。
- トイレの掃除:5~10分。
- 遊び時間:15~30分程度(猫の性格による)。

特に新しい環境に慣れるまでの数週間は、猫が安心できるように一緒に過ごす時間を増やそう!

猫を迎えるまでには、いくつかのステップを踏む必要があります。
特に保護団体やシェルターを利用する場合は、責任ある里親であることを示すプロセスが重要です。
応募と面談
✅応募方法
保護団体のウェブサイトやSNSで里親募集情報を確認し、気になる猫がいれば問い合わせます。
その際、以下のような情報を伝えるとスムーズです。
- 自分の名前、住所、連絡先。
- 家庭構成や住環境(賃貸か持ち家か、家族の人数など)。
- 猫の飼育経験があるかどうか。
✅面談
保護団体との面談では、里親としての適性を見られることがあります。
質問される内容は以下の通りです。
- なぜ猫を飼いたいと思ったのか?
- どのような住環境を整えているか?
- 猫が病気になった場合の対応(経済的な余裕やペット保険加入の意志など)。

誠実に答えることが大切!自分が猫を大切に思っていることを伝えてね。
トライアル期間
✅トライアルの目的
トライアル期間は、猫と新しい飼い主がお互いに適応できるかを確認するための時間です。
この期間は一般的に1~2週間が多いですが、猫の性格や保護団体の方針によって異なります。
✅トライアル中に確認すべきこと
- 猫が環境に慣れているか(食欲やトイレの様子など)。
- 他のペットや家族との相性。
- 自分自身が猫のお世話を楽しめるかどうか。
この期間中に何かトラブルがあった場合、遠慮せずに保護団体に相談しましょう。
場合によっては、別の猫とのトライアルを提案されることもあります。
正式譲渡手続き
✅必要書類
トライアルを終えて問題がなければ、正式な譲渡手続きに進みます。
この際に必要なものは次の通りです。
- 身分証明書(運転免許証やパスポートなど)。
- 誓約書(保護団体が用意する書類)。
- 譲渡費用(避妊去勢手術代やワクチン代の一部を負担することが一般的)。
✅誓約書の内容
誓約書には、以下のような約束が記載されています。
- 猫を終生飼育すること。
- 健康診断やワクチン接種など、適切な医療ケアを受けさせること。
- 万が一飼えなくなった場合は、勝手に第三者に譲らず、保護団体に連絡すること。
正式譲渡後も保護団体がフォローアップを行う場合があるので、連絡を取りやすい状態にしておくと安心です。

雑種猫との生活は、一緒に過ごす時間が増えるほど、その魅力をどんどん発見していける素晴らしい体験です。
ただし、初めての猫との暮らしには戸惑いもあるかもしれません。
そこで、雑種猫との生活をより楽しく、心地よいものにするための具体的なコツやアイデアを紹介します。
猫の「個性」を理解する
雑種猫は純血種に比べ、性格や行動が多様です。一匹一匹が持つ「個性」を尊重し、それに合わせた接し方を見つけることが大切です。
✅猫の性格を見極めるポイント
- 活発なタイプか、のんびり屋か:活発な猫にはおもちゃや運動スペースが必要ですが、のんびり屋には落ち着ける居場所を重視しましょう。
- 人懐っこいか、警戒心が強いか:人懐っこい猫はスキンシップを好みますが、警戒心が強い猫には無理をせず、少しずつ距離を縮めるのがコツです。
✅猫の「個性」を知る楽しさ
猫のクセや好き嫌いを知るのは、飼い主にとって大きな喜びでもあります。
例えば、私が以前飼っていた雑種猫は、ビニール袋のカサカサ音に異常なほど興味を示しました。
そんな小さな発見が、猫との生活を楽しいものにしてくれます。
毎日観察して、猫の好きなものや行動パターンを記録してみましょう。それが猫との信頼関係を築く鍵になります。
猫が安心できる「居場所」を作る
猫は環境の変化に敏感な動物です。新しい家に慣れるまでには時間がかかる場合があります。
そのため、安心して過ごせる「居場所」を用意することが重要です。
✅居場所づくりのポイント
- 隠れられるスペースを用意
初めて猫を迎えた直後は、家具の下や暗い隙間に隠れてしまうことがあります。安心できる段ボール箱やキャットハウスを設置すると、猫が安心感を得やすいです。 - 高さを活用
猫は本能的に高い場所を好みます。キャットタワーや棚の上を利用して、猫が自由に昇り降りできる環境を整えましょう。 - 静かな空間を確保
テレビや人の出入りが頻繁な場所よりも、静かな部屋やコーナーを居場所として与えると、猫がリラックスしやすくなります。

居場所は猫の「避難所」
絶対に無理に引っ張り出したりしないでね。猫が自ら出てくるのを待つことが大切。
遊びを通じたコミュニケーション
猫と遊ぶことは、ただ楽しむだけでなく、猫の健康を維持し、飼い主との信頼関係を深めるためにも重要です。
特に雑種猫は、遊び方や好みが多様なので、いろいろ試してみるといいでしょう。
✅猫が喜ぶ遊び
- じゃらし系のおもちゃ
猫が狩猟本能を刺激される動きをするおもちゃは、多くの猫に人気です。動きを工夫して、猫が追いかけやすいスピードや方向を探ってみましょう。 - トンネルや隠れる系のおもちゃ
トンネルや紙袋を使うと、猫が探検する楽しさを味わえます。 - 知育おもちゃ
フードを取り出す仕掛けのあるおもちゃは、猫の好奇心をくすぐりながら知能を刺激できます。
✅遊びの時間の目安
1日15分~30分を目安に、猫が飽きるまで遊んでみましょう。ただし、猫が疲れている場合は無理をせず、短時間で終わらせるのも大事です。

遊びを通じて、猫の性格や動きのクセを把握できるよ!おもちゃを手作りしてみるのも楽しいし
猫の「健康管理」を習慣化する
雑種猫は遺伝的に丈夫なことが多いと言われますが、それでも定期的な健康チェックは欠かせません。
✅健康管理のポイント
- 毎日の観察
猫の食欲、トイレの様子、毛並みの状態をチェックしましょう。少しでも異変があれば、早めに動物病院を受診することが大切です。 - 予防医療の徹底
予防接種やノミ・ダニ対策を忘れずに行いましょう。また、避妊・去勢手術は健康面だけでなく、望まない繁殖を防ぐためにも重要です。 - 体重管理
猫の体重増減は健康状態を知る重要な指標です。適正体重を維持するために、バランスの取れた食事を心がけましょう。

病院に行くのが苦手な子も多いから、キャリーケースに慣れさせるトレーニングを日頃から行うと安心だにゃ
猫のペースに合わせる接し方
猫は、性格によって甘えん坊な子もいれば、マイペースで距離を保ちたい子もいます。
それぞれのペースに合わせた接し方を心がけましょう。
✅猫が嫌がる行動を避ける
- 抱っこを嫌がる場合:無理に抱き上げると、猫にストレスを与えることがあります。自然に近づいてくるのを待ちましょう。
- 強引なスキンシップ:顔や体を触られるのが苦手な猫もいます。触って良い場所とダメな場所を観察して見極めてください。
✅猫が喜ぶ行動を増やす
- ゆっくり瞬きをする:猫が安心しているときのサインである「スロー・ブリンク」を真似してみましょう。猫もリラックスしてくれます。
- 猫の好きな時間帯に構う:猫は朝夕の活動時間が活発です。そのタイミングで遊びやスキンシップを取ると喜びます。

「猫の都合」を尊重することが、信頼関係を深める一番の近道だにゃ。
猫と飼い主が一緒に成長する
猫との生活は、日々発見の連続です。猫は飼い主の行動や声のトーンを敏感に感じ取ります。
一緒に暮らすことで、猫も飼い主も少しずつ相手を理解し、心の距離が縮まります。
✅飼い主としての心構え
- 猫を「育てる」だけでなく、「一緒に育っていく」感覚を大切にする。
- 悩んだときは、保護団体や動物病院に相談するなど、周囲のサポートを活用する。
✅生活のリズムを合わせる
猫と暮らすことで、飼い主自身も生活習慣を見直すきっかけになることがあります。
例えば、朝早く起きて猫にご飯をあげたり、一緒に遊ぶ時間を設けることで規則正しい生活が身につくことも。
雑種猫の里親になることは、猫の命を救うだけでなく、あなた自身の生活を豊かにしてくれる素晴らしい選択です。
猫を迎えるまでの準備や手続きは少し手間がかかりますが、その先にはかけがえのない絆が待っています。
もしこの記事を読んで「自分もやってみたい!」と思ったら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
保護団体や譲渡会に足を運ぶことで、きっと運命の猫との出会えますよ^^