猫は本能的に弱っている姿を隠す習性があります。
そのため、飼い主が気づかないうちに病気が進行してしまうことも珍しくありません。
特に雑種猫は遺伝的に強いとされる一方で、年齢や生活環境によってさまざまな病気のリスクがあります。
この記事では、雑種猫の「隠れ病気」を見逃さないためのチェックリストを解説し、早期発見と予防の重要性を詳しく紹介します。

雑種猫は遺伝的に健康な傾向がありますが、油断は禁物です。
隠れ病気の主な特徴と共に、隠れ病気のトップ5をランキングでお伝えします。
- 症状が軽微で、日常生活では見逃しやすい。
- 初期段階では元気に見えるため、気づくのが遅れがち。
- 治療が遅れると、進行して重大な健康問題になることがある。

どの猫にも起こり得る「隠れ病気」。
特に体調や生活環境の変化によって発症しやすい病気があります。
第1位:腎臓病
腎臓病は猫全般で最も多い病気の一つで、特にシニア猫に多く見られます。
雑種猫も年齢を重ねると、腎臓の機能が徐々に低下し、症状が出るころには病気が進行していることがあります。
- 水をたくさん飲むようになる
- 排尿回数が増える
- 食欲不振や体重減少
- 飲水量や排尿量の変化を定期的にチェック。
- 定期的に血液検査や尿検査を行う(特に7歳以上)。

低リンのフードや腎臓ケア用のフードを与えてくれたら負担を軽減できるにゃ
第2位:尿路結石・膀胱炎
尿路結石や膀胱炎は、雑種猫にも多い病気です。
特にオス猫は尿道が細く、結石が詰まりやすいため注意が必要です。
初期段階ではトイレの回数や姿勢の変化で気づけることがあります。
- トイレに頻繁に行くが尿が出ない
- 尿に血が混じる
- トイレ中に鳴く(痛みがある)
- トイレの様子を観察する習慣をつける。
- 砂の色が変化したり血尿が見られたらすぐに病院へ。
👆予防のコツ
- 水分摂取量を増やすため、ウェットフードを定期的に与える。
- 尿路ケア用のフードを活用する。
第3位:口内炎・歯周病
口内の病気は非常に多いですが、軽視されがちな病気です。
雑種猫も例外ではなく、歯石が溜まりやすい場合、歯周病や口内炎が進行してしまうことがあります。
- 口臭がきつくなる
- よだれを垂らす
- 食事を嫌がる(痛みのため)
- 口の中を定期的にチェックし、異常がないか確認。
- 噛む力が弱くなったり、片側でしか噛まない場合は要注意。
👆予防のコツ
- 定期的な歯磨きや歯垢ケア製品の使用がおすすめ。
- 歯周病予防のフードやおやつを活用する。
第4位:糖尿病
糖尿病は肥満や食生活が原因で発症しやすい病気です。
特に室内飼いの雑種猫で、運動量が少なく体重が増加傾向にある場合は注意が必要です。
- 水をよく飲むようになる
- お腹が空いているのに痩せる
- ぐったりして元気がなくなる
- 飲水量と体重の変化を記録する。
- 急激な体重減少が見られたら病院で検査を。
👆予防のコツ
- 高タンパク・低炭水化物のフードを選ぶ。
- 運動量を増やし、肥満を防ぐ工夫をする。
第5位:心臓病
心臓病はシニア猫に多い病気ですが、若い猫にも発症することがあります。
初期段階では呼吸の変化や疲れやすさで気づけることが多いです。
- 呼吸が速くなる、浅くなる
- 遊ぶ時間が減り、動きたがらない
- 横になっていることが多くなる
- 触診で胸の鼓動が異常に感じたら注意。
- 息遣いがいつもと違う場合は早めに受診を。
👆予防のコツ
- 適切な体重を維持し、心臓への負担を減らす。
- 定期的な健康診断で心臓の音や血流をチェック。

以下のチェックリストを日常的に確認することで、隠れ病気の兆候を早期に発見することができます。
- 食べる量が減った・増えた
- 水をよく飲むようになった、または飲まなくなった
考えられる病気
腎臓病、糖尿病、口内炎
- 排尿回数が多すぎる・少なすぎる
- トイレの外で粗相をする
- 尿に血が混じっている
- 便が硬すぎる、または柔らかすぎる
考えられる病気
尿路結石、膀胱炎、腸の炎症
- 毛づやが悪くなった、被毛が抜ける
- 皮膚が赤く腫れている、フケが多い
- 頻繁に体を掻く・舐める
考えられる病気
皮膚炎、アレルギー、甲状腺機能亢進症
- 急激に痩せた
- 急激に太った
考えられる病気
糖尿病、腎臓病、甲状腺機能異常
- よだれが多い
- 口臭が強い
- 口を触られるのを嫌がる
考えられる病気
歯周病、口内炎、腫瘍
- 遊びたがらなくなった
- 怒りっぽくなった
- 飼い主に甘える頻度が増えた
考えられる病気
心臓病、痛みを伴う関節炎、ストレスによる体調不良
- 呼吸が速い・浅い
- 歩き方が不自然
- 運動を嫌がる
考えられる病気
心臓病、関節炎、肺疾患

✅定期的な健康診断を受ける
猫の健康を維持するためには、年1回の健康診断が推奨されます。
特に7歳以上のシニア猫では、腎臓病や糖尿病などの慢性疾患が増えるため、半年ごとのチェックが理想です。
✅健康診断で確認できる内容
- 血液検査(腎臓や肝臓の状態)
- 尿検査(糖尿病や膀胱炎の兆候)
- レントゲンや超音波検査(内臓の異常)
✅食事の質を見直す
適切な栄養バランスのフードを選ぶことで、病気の予防につながります。
特に腎臓や尿路に負担をかけない低リン・低マグネシウムのフードを選ぶと良いでしょう。
✅生活環境を整える
ストレスは病気の原因になることが多いため、猫が快適に過ごせる環境を整えることも大切です。
👆快適な環境作りのポイント
- 静かで安心できる寝床を用意する。
- 温度や湿度を適切に管理する。
- 遊びやスキンシップを通じて運動不足を防ぐ。
こんな時は動物病院へ!
次のような症状が見られた場合、すぐに動物病院を受診してください。
- 2日以上食事や水を摂らない
- 便や尿に血が混じっている
- 急激に体重が減った・増えた
- 呼吸が浅くなる、または荒くなる
- ぐったりして動かない
雑種猫は健康的な体質を持つことが多いと言われますが、それでも年齢や環境に応じて隠れ病気のリスクは避けられません。
日々の観察と定期的な健康診断を組み合わせることで、早期発見・早期治療を実現し、愛猫が長く元気に暮らせるサポートをしてあげましょう。
「ちょっといつもと違うな」と感じたら、早めに行動することが愛猫の健康を守る第一歩です。
愛猫のために、今日からチェックリストを活用してみてください!